審査員コメント
尾瀬
鶏つけ麺の麺は、鶏そばとは全く対極的というか個のあるもの。しなやかで艶やかな瑞々しく、表面が柔らかくもモチッとした弾力のある歯応えで、ツルツルと喉越しの良い自家製麺です。ベースは濃厚鶏白湯である鶏そばに甘味と酸味を付加したさっぱりとした仕上げ。特筆すべきは、じっくりと低温調理された綺麗なピンク色のレアチャーシューで、厚みもあり肉の旨味がしっかりと味わえます。
2017年、今年も始まりました冬季限定の味噌。
提供初日にして、熟成度合いが素晴らしいスープ。
豚バラチャーシューも柔らかく美味しい。
濃厚な鶏白湯に味噌をプラス。味噌のコクが加わることでさらに濃厚で美味しい。
店主は名店「カドヤ食堂」のご出身とのことで、醤油ラーメンを食べたくなるところだが、私のオススメは味噌だ。
4種の味噌を合わせたという濃厚な味噌ダレに、鶏を中心とした動物出汁を合わせたスープは、味噌そのもののコクが強く、美味。タレを強く効かせつつ、生姜の風味を加えている。時折顔を覗かせる柚子も効果的に作用。
むっちりとした太麺も力強いスープにも負けない佳作だ。
寒い日に食べたいラーメンと...
元来、和歌山ラーメンという濃厚な食べ物が好まれる土地であるが、うらしまのラーメンはそれを上回る力強さだ。
豚骨出汁と醤油ダレがガッツンと、非常に強いラインで鍔競り合っている。馬鹿みたいに濃くて、ちょっとしょっぱい。それでも旨いと感じるのだから、逸品であることに間違いないのだ。
関西圏で見る泡系ラーメンだが、本質はベースのスープにある。豚骨などの動物と、魚介が合わさった出汁であるが、各々のレベルが他の追随を許さない域に達している。しかも無化調というのだから本当に恐れ入る。
結果、華やかで濃密な味わいながら、後味は軽いという十全十美なスープに仕上がっているのだ。